
はじめに
今や「公式サイトの改ざん」が現実の脅威になっています。たとえば2025年7月、あるECサイトが第三者の不正アクセスを受け、決済時に入力されたクレジットカード情報が外部に送信されるという深刻なインシデントが発生しました。運営会社は改ざんを検知した8月4日以降、クレジットカード決済の停止、被害ユーザーの特定などに追われ、社会的信用にも大きな影響が及びました。こうした事例が示す通り、ブランドセーフティの考え方は「広告の掲載面」だけに留まりません。今、自社公式サイトそのものが“新たな脅威の発信源”になり得る時代に突入しています。
公式サイト=ブランドの“最後の砦”
Webマーケティングの主軸である公式サイトは、ブランドの信用を体現する最前線です。ところが、外部ツールや第三者タグ(広告タグ、解析、リマーケティングなど)を多く取り込む構造上、94.5%のWebサイトが何らかの外部スクリプトを含むというのが実態です。その中で、以下のようなリスクが顕在化しています。
・広告タグを通じた“乗っ取り”や“情報漏洩”
・配信パートナー経由でのユーザー情報流出
・Google Tag Managerの設定ミスによる意図しないスクリプト実行
なぜ発生する? ― ブラックボックス化するタグ管理
GTMやCMSの普及により「誰でも簡単にタグを追加できる」環境が整った一方、
・どのタグがどこにあるのか把握していない
・意図しない改ざんや不正送信を検知できない
・監視・管理が属人的または形骸化している
といった問題が、結果として“気づかぬままのリスク蓄積”を招いています。
2025年、セキュリティ対策は「義務」に
2025年3月施行の国際基準「PCI DSS v4.0.1」では、クライアントサイド(ユーザーのブラウザ上)の挙動監視が新たな必須要件となりました。
これはECだけでなく、すべての広告主・媒体社が対象です。
・外部スクリプトの棚卸し- 改ざんや異常のリアルタイム検知
・不正送信のブロックとレポート
・安全な運用体制の“継続的な維持”
これらを実現するための体制整備が、今後は「選択肢」ではなく「前提」となります。
明日から実践できる“見えないリスク”対策
・GTM/CMS上のタグの追加・削除履歴をチェック
・外部タグの棚卸しを定期的に実施
・異常を検知できるセキュリティツールを導入
・新規タグ・キャンペーン時に検証フローを組み込む
【ご案内】無料で“見えないリスク”を診断しませんか?
Spider Labsでは、公式サイトに潜むタグのリスクを「見える化」できるSiteScan無料診断を提供中です。
・どんな外部スクリプトが、どこにあるか?- 改ざんや不正送信が起きていないか?
・セキュリティ設定の不備はないか?
などを、専門知識なしでもわかるようにレポート化します。初回は2週間の無料トライアルで簡単に体験可能。
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おわりに
ブランドセーフティとは「広告掲載面の選定」だけではありません。公式サイトを通じた広告・データ配信の健全性を守ること――。
これが、今後の“本質的なブランドセーフティ”です。ユーザーや取引先の信頼を守るために、広告とサイト、両輪でのセキュリティ強化を今すぐ始めましょう。