しばらく更新しない間にゴールデンウィークになりました。 新しいブログなのに更新頻度が低いのですが、今後最低でも1月に1回はアップしていこうと思います。 そんな今日はアドフラウド(Ad Fraud)についてご紹介です。 アドフラウド(Ad Fraud)つまり広告不正なのですが、一重に広告不正と言ってもたくさん種類があるので、1つ1つご説明しようと思います。
アドフラウドって何?
アド=Advertising=広告、フラウド=Fraud=不正、つまり広告不正です。 最近日本でもトレンディなので、知っている人も多いと思いますが、世の中には広告費用を不正に搾取しようとする悪い人がたくさんいます。 北米では2015年に$6.3billion(約6300億円)、2016年に$7.2billion(約7200億円)を失っており、年々損失額が増加しており、深刻な問題になっております。 海外ではデジタル広告費用の20%は不正と言われているのですが、日本のインターネット広告市場は2016年に1兆3100億円の規模とのことなので、被害額はいかほどでしょうか?? サイバーエージェントさんの報告では、2017年に国内で約300億円規模の被害額に達する可能性があるとされています。
具体的なアドフラウドについて
そもそもアドフラウドの定義も会社さんにより異なります。 その中でも弊社では下記のように分けて考えています。
「アドフラウド=Botによる不正」と定義している会社さんもいるようですが、 誰が行おうと広告不正は広告不正なので、我々は「Botによる不正」「人間による不正」の両方をアドフラウドとしています。
内訳は下記の通りです。
Botによる不正
人間による不正
- クリックファーム
- 人間の目に見えない広告枠
- スプーフィング、ロンダリング
- ユーザーの意図しない広告クリック
Botによる不正
①シンプルBot
シンプルなアルゴリズムでできており、ルールベースのシステムなどでも簡単にBotである!と、特定することができるものを指します。
②頭のいいBot
人間のような振る舞いをするBot。 自分自身でwebサイトを作ったり、中には人間の動作を混ぜることで、判別しにくくしているものもあります。 Botの作るサイトは巧妙で、ちゃんと動詞の数や文章構造まで見ないと分からないケースもあります。 このようなタイプのBotを判別するのは簡単ではありません。
③Botnet
Botnetに感染した複数のコンピューターを踏み台にすることによって、特定しにくくしています。 「ネットで毎月◯万円稼げる!」みたいな広告に釣られたユーザーが、知らないうちに自信のパソコンに感染しているケースが多いです。 試しに電話したことがあるのですが、地方の主婦の方で不正に関して全く心当たりがないようでした。
人間による不正
①クリックファーム
不正にクリック、imp、インストール等の成果を大量に稼ぐグループです。 企業として存在していて、人件費の安い国の人達を束ねて外注しているケースが多いです。
②人間の目に見えない広告枠
ブラウザの表示領域以外に広告枠を貼られていたり、広告表示の範囲を1pxなどに指定されていて、人間の目には見ることができないものを指します。 また、複数の広告枠を重ねて表示させているものもあり、人間の目には1番上の広告しか見えないですが、その下に複数の広告枠を表示させてimpを稼いでいるものもあります。
③スプーフィング、ロンダリング
アダルトサイトなのにアパレルと偽ったり、広告枠だけiframeでアダルトサイトに飛んでるもの、国外のサイトなのに国内のIPを踏むことで国内のサイトと偽るものもあります。 実際SpiderAFで結果を見ると、約4割強のアクセスが北九州と山口に偏る傾向があります。 もちろんオーガニックユーザーもたくさんいますが、我々は海外からの中継地点になってる可能性が高いんじゃないかな〜と思ってます。 また、オーガニックユーザーをカウントして、広告成果として請求してくるものもあります。
④ユーザーの意図しない広告枠
pop upやpop underでユーザーの気づかないところでずっと広告を表示し続けているものや、ゼロクリックトラフィックで勝手に広告の表示を切り替えてimpのカウントを稼ぐものや、ブラウザのアドオン等で強制的に広告へ遷移させるものがこのたぐいです。 また、スマホでよく見られる指の動きにくっついてくる広告バナーも、会社さんによってはフラウドの範囲になります。 以上、このような様々なタイプのアドフラウドが存在します。 それぞれをうまくミックスさせてるものも含めると、かなりのパターンが存在し人間が追いかけるのはほぼ不可能です。 弊社のサービスSpiderAFはそんな時のためのツールです。 ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。