Phybbitまとめ

株式会社Phybbit(フィビット)代表 大月聡子のブログです。

受託開発の会社が自社サービスを作り資金調達をするまで

f:id:SatokoOhtsuki:20180820171300j:plain
Phybbitは創業8年目の会社です
Phybbitを始めて8年目で、受託の開発会社から自社サービスを提供する会社に変わり、今年の3月に資金調達をしました。
周りのスタートアップと比較すると珍しがられますし、そもそも我々はスタートアップやベンチャーのカテゴリーに含まれるのかもよく分かりません。
少なくともB dashやIVS等の日本のスタートアップイベントでは、スタートアップのカテゴリーから外れますし、ピッチコンテストもだいたい出れません。

今回は何故受託の開発会社が、7年目にして自社サービスを始め資金調達に至ったかをお話します。

創業経緯

自分は2011年3月に首都大学東京の大学院卒業後、4月に今のPhybbit(フィビット)を創業しました。
残念ながら自分は勢いで会社を創業してしまい、他の人達のように〇〇のサービスを提供する!みたいな目的がありませんでした。
たまたま蓮舫さんの事業仕分け助成金を削られて、「物理とか日本が唯一ノーベル賞とれる分野なのに予算を減らすなんて!!」みたいなことを酔っぱらって話していたら、既に社会人の友人に「お前ら1円でも自分の力で金を稼いでから言えよ。」と諭され、その勢いで始めたのが今の会社です。
その当時の我々は全員社会人未経験で、人より数学や物理ができて、プログラミングがちょっとできる以外何も資格も経験もなかったので、とりあえず給与を払うために受託開発をはじめました。
2011年は震災後でみんなバタバタしてたのですが、スマホが台頭してきた頃だったので、それなりにお仕事をもらえ、その後5年ほど受託開発をメインの事業としてきました。

しかし受託開発時代は、何を開発しても「これは我々は開発したサービスです!」と大きい声で言えるものが少なく、むしろ我々の開発したサービスがどんどん資金調達を行い大きくなっていくのを、いつもいいな〜と思っていました。
我々も何か自社サービスを!と思い、受託の傍ら何個かサービスを作ってみましたが、マーケットにプロダクトがフィットせず、うまくいきませんでした。

古いブログですが、こんな感じで自分たちでカメラをいっぱい繋げて、VRのプロダクトを作っていたときもあります。
当時VRなんて言葉はなくて、「360度動画」と呼んでましたが。。。
まだまだOculusの知名度も低く、みんなにそんなの何に使うの?と言われてましたw

ameblo.jp

SpiderAFができるまで

そんな中、SpiderAFがどうやってできたかと言うと、、、
2〜3年前くらいに我々はMojacoというデータフローとAIエンジンのフレームワークを作りました。
が、その売り先に悩んでいた頃に、ファンコミュニケーションズの二宮さんから「アドフラウド対策に利用してみてはどうか?」とアドバイスを頂き、試しに作ってみたところ意外と効果が出た!となり、nendさんで正式に導入して頂ける話になりました。
そこからZucksさん、i-mobileさんで導入して頂き、口コミで他のネットワーク事業者様からもお問い合わせ頂くようになりました。

プロダクトに対し、市場もある!クライアントもいる!じゃあやるしかないじゃないか!
と考え、SpiderAFという名前をつけて2017年6月に正式にサービスリリースしました。
おかげさまで、サービスリーリース後、様々な広告ネットワーク事業者様、代理店様、広告主様にご利用頂いておりますが、いまだに解約率は0です!!

開発当初から導入して頂き、たくさんのアドバイスを頂いたnendさん、Zucksさん、i-mobileさんに参加して頂くイベントを7/18に開催予定なので、是非皆様もご参加下さい。
※ 今後定期開催していきますので、定員になっちゃったらすいません、、、

adfraud-study-group.connpass.com

なぜ資金調達に至ったか

正直このエンジニア不足のご時世なので、真面目に受託開発を受けていればそれなりに黒字で経営ができました。
MojacoもSpiderAFもその余力で開発したものです。
それでも何故資金調達に至ったか?という理由は以下3点です。

受託を完全に辞め、SpiderAFに専念したい

受託開発を続けている限りどうしてもそちらの納品やスケジュールに全体が引っ張られてしまいます。
また受託のリソースも100% SpiderAFに投入したいと思いました。

営業の人を採用する

受託開発の単価は数百万〜数千万円くらいだったので、エンジニア10〜15人に対し営業が自分1名でも回すことができました。
しかし、SpiderAFは月額9万円〜50万円の料金体系なので、自分一人では到底間に合わず営業の人をもっと採用する必要がありました。

潤沢な資金でトライ&エラーができる

黒字と言っても、決算後に余ったお金は1〜2千万円くらいしかなかったので、すぐなくなってしまいます。
いろんなマーケティング施策を試すために、もっとお金が必要でした。

上記の理由から、我々は資金調達に至りました。

今後の方針

しかし人のお金を使うというのはとても難しい話ですね。
自分のお金ならばあまり考えずに使えますが、今はいちいち慎重になってしまいます。w
また、自己資本の会社の期間が長かったため、ついつい黒字化する頭があって、赤字を掘るという発想に慣れるのに時間がかかりました。
それでもまだバーンが上がるたびにビクビクしてますw

さて、無事調達したお金をどう使うか?という話です。
シードとかシリーズAとかよく分かりませんが、現在SpiderAFは市場に対してニーズ・セールスモデル・価格・機能の検証中だと思っています。
まずは10月末まではいろんなマーケティング手法や営業手法を試し、仮説のCAC(カスタマーアクイジションコスト)を出し、11月から半年でその検証を行おうと思っております。
その結果を持って次の調達を考えたいと思います。
なので、もしご興味のある投資家さんいたら、また近くなったらご相談させて下さい!

自分的にいつか投資をして欲しいな〜と思ってるのは、SaaStr www.saastr.com

さんです!
なんとか年内に目標を達成して2月のイベントに参加したいです。

こんな会社の我々ですが、全方位的に採用強化してますので、もし興味のある方がいらっしゃったらお問い合わせ下さい!!
Facebooktwitterで私に直接ご連絡頂いてもOKです。
お待ちしております!

phybbit.com